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路地裏の黒いねずみ

誰も気がつかないうちに さあ

部屋を抜け出して列車に乗ろうよ


暗いトンネルを抜ける頃には

海沿いを流れる景色が見える


時が流れいつかこの想いも

忘れるのだろう


灯りが消えて

誰も居ない夜もすぐに

慣れてゆくだろう


たとえ誰か君の事を間違いだとしても

物語は続いてゆく立ち止まらないでよ


この街はどこも同じそぶりで

決められた事を受け入れるだけ


路地裏の壁に描かれていた

穴を抜け出した黒いネズミ


赤い花が咲いて

そっと風が運ぶ

遠く街を抜けて

遠く離れてゆく


時空を超えて

夜を飲み込んで

僕らは一つに

さあ踊ろう


君であることを

全て脱ぎ捨てて

僕らは自由なんだ

その向こうへ


時が流れ歳を重ね

全て無くなろうとも


誰もさわれない

あの時触れた

世界はきっと永遠だった


きっと僕らは誰からも

理解されないだろう

だけどそれが、立ち止まる

理由にはならないから